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ありがとう、キヨシロー [音楽]


キヨシローの告別式(葬儀式)に行ってきた。
どうしても行きたかった。

***
中学3年の冬休み、近所に住む同級生のS君が「これ、聞いてみろよ」とくれたカセットがRCサクセションの「ラプソディー」。その頃はまだ、普通にカッコいいものがカッコいいと思っていた頃で、”キモちE~”とか”ボスボスボ~ス”とか言ってる歌詞はどうなんだ、声もちょっと変わってる、名前も変わってる、カッコいいんだか悪いんだか・・・などと思いながらも、それまで自分が知らなかった種類の魅力を感じてRCのファンになった。それから「シングルマン」も「PLEASE」も「BLUE」もどれもテープが擦り切れるほど聞いた。

高校1年の秋、地元にRCがやってきた。クラスの友人達と「見に行くぞー」とライブを観に行った。300人規模の小さな県民会館でのオール・スタンディングのライブ。ステージとも呼べないくらいの低いステージ、すぐ目の前10mくらいで、キヨシローが右へ左へ動き回ったりしてるものだからもう最高。実はそれが初めてのロック・コンサート体験。私は昔も今もライブで飛び跳ねたりする事は出来ない人だけど、その夜のライブはそういう事に全然抵抗を感じなかった。本当に楽しかった。

高校時代の音楽好きの友人たち。普段好んでいる音楽はバラバラでも、RCだけは特別で皆が大好きだった。RCが好きというだけで根っこの部分では皆同じなのだと理解できた。他には全く共通点がないやつとでもRCが好きというそれだけで友達になれる気がした。真っすぐさとか元気さとか・・・あの時期にキヨシローの歌を好きになるという事がなければ、自分は今よりもっとつまらない人間だったような気がする。


RIMG0079.JPG

ありがとう、キヨシロー。あなたはキング・オブ・ロックです。


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たいへー

私はついに巡り合う事が無かったですが、
当時の日本では、最先端を行っていたと思います。
4万人の中に、ふじのしんさんもいたんですね。
大好きなアーティストの死は、
自分の青春を無くすのと同じだと思います。
by たいへー (2009-05-10 09:47) 

ふじのしん

>たいへーさん
好きだったからなのかご本人の人柄からなのかよくわからないのですが、寂しい、でもなんだかまだ生きてるような・・、最後にもう一度会ってみたい・・・と色々な気持ちがあって是非行きたいと思ってました。

”青山ロックンロールショウ”と称して、生前の曲が大音量で流されて、並んでいる時間もライブの入場待ちそのままの雰囲気。こんな素敵な人をリアルタイムで聞けたのは本当に幸せだなと思ってます。

by ふじのしん (2009-05-10 11:41) 

エルモ

あちこちにコメントしたのですが・・・
井上陽水の「帰れない二人」という曲が大好きなんですが、この曲、彼の作詞なんですよね~。
彼は紛れも無く真のロックミュージシャンですが、ものすごく繊細でロマンチストな一面も持った人なんだと思います。
謹んでご冥福をお祈り申し上げます。m( __ __ )m

by エルモ (2009-05-10 17:53) 

kumimin

お久しぶりです。
追悼式、行かれたんですね♪
清志郎さんの曲はワクワクしますよね。
あの不思議な歌い方も大好きです。
まだ、亡くなったなんて信じられないけどご冥福をお祈りいたします。
by kumimin (2009-05-10 18:31) 

ふじのしん

>エルモさん
帰れない二人、いい歌ですよね。亡くなってから井上陽水とか三浦友和とか、とても広い交友を持った人なのだなあと改めて知りました。過激さとか反骨とか言われますけど、すごく繊細で優しい人なんだと私も思います。

以下のリンク(「ヒッピーに捧ぐ」)急死したRCのマネージャーに捧げた曲なんだそうです。これ見て涙がボロボロ出ました。ご存知かも知れませんけど、見てみて下さい。
http://www.youtube.com/watch?v=BrAva-5uJik

by ふじのしん (2009-05-10 20:44) 

ふじのしん

>kumiminさん
私も最初、変な声(と歌い方)と思ってました。でもそういうものは二の次なんだなあと、と気づかせてくれました。
なんでこんなに愛されているんだろうと考えてみて、上手く言えないですけど、天使の様な人だったのだと・・・そんな風に思ってます。
by ふじのしん (2009-05-10 20:55) 

きむたこ

ほんとにかっこいい方がなくなりました。(涙
コンサートで、真っ赤な薔薇の花束を背中に背負い、
歌う、そんなキヨシローさんが大好きでした。
by きむたこ (2009-05-10 21:11) 

ふじのしん

>きむたこさん
キヨシロー以外誰も似合わないステージでのド派手な衣装とメイク。
話し方も歌い方も決め台詞も全部かっこいい。やっぱりすごい人ですよね。
by ふじのしん (2009-05-11 00:36) 

鯉三

RCを知ってからすぐにストーンズにのめりこんでいったので、決して熱心なファンではありませんでした。そんな自分がこんなにショックをひきずったままなのは、きっとふじのしんさんがおっしゃるように、音楽だけじゃなく清志郎の人柄が素晴らしかったからだと思います。いろいろなものと闘う強い意志をもった人なのに、時折見せるはにかんだ笑顔がとてもシャイな感じで、すごく繊細な人なんだろうなと思っていました。

葬儀の遺影にも使われたこの写真の清志郎の顔、本当にいい顔をしてますね。この顔がきっとファンは忘れられないんだと思います。
by 鯉三 (2009-05-11 23:55) 

ふじのしん

>鯉三さん
会場での遺影はキヨシローがなんだか恥ずかしそうに首をすくめているような仕草にも見えて、素敵な写真だなあと思ってました。

音楽的にはあまり一般的ではないような気もするのに、ものすごく多くの人がキヨシローの事が大好きで、気持ちが強く引きずられるのは何故なのかな?という事はずっと考えてました。かっこつけたところや殻のようなものが全然なくて、友だちのような、同じところにいるような、そんな親しみを感じてしまうんですね、きっと。

by ふじのしん (2009-05-12 22:44) 

マンボ之介

高校生の頃、バンドやっている人間でRC率高かったです。
最初は聴いていませんでしたが、同級生のバンドで主要な曲を覚えました。
RCはステージ見ず終いでしたが、フジロックでのキヨシローのステージは毎年楽しみでした。
そしてやっぱり最高のライヴで、2005年の最後のフジでのJUMPは涙が出そうになりました。
まだガンが見つかっていない頃でしたが。
今後もフジロックに行くと、「田舎へいこう!」がかかってワクワクするのと同時に、もう生で聞けないという寂しさも味わうことになるでしょう。
by マンボ之介 (2009-05-13 13:11) 

ふじのしん

>マンボさん
JUMPはいい歌ですよね。
自分らの世代だと、まさにRCがブレークした頃に青春真っ盛りで、トランジスタラジオなどは、まさに青春の1曲でした。
58での死はとても早く残念ではあるのですが、あれだけたくさんの人に愛されて悲しんでもらえる人生を送ったキヨシローには心残りな部分などなかったのではないのか、と感じてしまいました。陳腐ですけど長さではないのだ、とつくづく考えてしまいます。
by ふじのしん (2009-05-13 18:11) 

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