バトル・オブ・HG [健康]
話は今から5年前。ちょうど東日本大震災のあった年の8月にさかのぼる。
ある夜、お風呂で洗髪中にふと鏡に映る自分の顔に目が留まった。入浴時は浴室の鏡も曇っているし、普段めったに洗髪中の自分の顔を見る事などないのだが、たまたまその日は見てしまった。
ん?ん?
鏡に映った自分の顔(というか正確には頭なのであるが)を見た時、 自分の目を疑った。
「髪がなくなってる」
洗髪でびしょびしょの自分の頭なのであるが地肌部分の露出がすごい。受けた印象が、枯れた森といいますか、海に浮かぶ島々といいますか、そんなインパクト。濡れた自分の顔がなんだか落ち武者状態。
「なんやこれー」
自分は昔から白髪は目立つものの、髪は床屋さんが嫌がるほど硬く、量もそれなりで、祖父も親父もハゲ&薄毛だけど自分だけは大丈夫だろとタカをくくっていたのが、なんでこんな事態になってるのやら。そもそも一体いつからこんな状態が進んでいたのだ。なんだこれは。
「はっ!これはもしかして放射能の影響なのかも・・・」などと、科学的で無い事も一瞬考えたのですが、そんなものより可能性の高い要因など挙げればいくらでもある。
「もう年だな。。。」終わりの始まりというか、人生の秋を感じてしまった。。。
しかし、薄くまばらな感じはあるものの、別にはっきりとどこかがハゲているわけではなし。多少気にはなるものの、まあこんなものかと。折に触れ、上からの他人の視線が気になった時などに「いつか対策を考えなくてはならんな・・・」などととりあえずは危機感なし、鷹揚の構え。
それから5年。非常に緩やかではあるがしかし確実に髪は、細く少なくなっていっていたのであった(続く)。